なぜ要望・要求が強い人はアンマッチしやすいのか?
〜“制度を変えようとする人”は選ばれにくい〜
「要望や要求をはっきり伝える学生は、評価が高い」と思っていませんか?
確かに、自分の希望や将来像をしっかり持っていること自体は、悪いことではありません。
でも、マッチングにおいて要望・要求が“強すぎる”人は、アンマッチしやすいというのが現実です。
そしてその背景には、病院の制度に対して“変えようとする姿勢”が、選考段階ではリスクと見なされる可能性があります。
病院が求めているのは「制度に従順な人」
多くの病院は、すでに長年かけて作り上げられた診療体制、研修カリキュラム、当直体制を持っています。
その中に新しく加わる初期研修医に対して、病院側が望んでいるのは一言で言えば、
「うちのやり方に馴染んでくれる人」です。
そこに対して、
- 「○○科にもっと長く回りたい」
- 「当直は少なめにしてほしい」
- 「土日は勉強のために休みにしたい」
といった要望が、見学や面接の段階で頻繁に出てくると、どうなるか。
病院としては、そういった要望を無視するわけにはいかないため、
上層部の先生たちが集まり、会議でその学生への対応を検討しなければならなくなります。
「制度をこの人だけ特別扱いしていいのか?」
「他の学生との公平性は?」
「今後これが前例にならないか?」
――こういった議論が発生するだけで、かなりの手間と神経を使うことになります。
つまり、「要望を出す学生=病院にとって面倒な存在になるかもしれない」という印象が生まれてしまうのです。
制度への指摘は、採用前にすべきではない
実際にあった例として、見学中に、
- 「15分の時間外労働って繰り上げになるんですか?」
- 「当直明けなのに休みじゃないのって法的にどうなんですか?」
といった質問をしてしまった学生がいました。
それを聞いた指導医の先生は、明らかに困った顔をしていました。
もちろん、制度への疑問を持つこと自体は悪くありません。
でも、それを“採用される前”に言ってしまうと、病院側は警戒せざるを得ないのです。
面接や履歴書で「生徒会で〇〇の制度を大幅に変えた」とか武勇伝で言ってしまう人は要注意ですね。
「制度に従順」こそが最大のアピールになる
制度や仕組みに対して改善したい思いがあっても、
まずはその制度の中で信頼を得ることが先です。
病院が求めているのは、
「制度を変える人」ではなく、
「制度に馴染んで協力してくれる人」です。
「変えるべき」と思っても、それを口に出すのは“採用された後”。
まずは制度の中で誠実に働く姿勢を見せることこそが、マッチング成功の近道です。
まとめ
- 都心の進学校出身者が地方の国公立医学部に進学する流れが定着している
- 大阪府内の医学部定員は限られており、多くは府外へ進学
- 地元に戻りたい医学生が大阪に殺到し、マッチング競争が激化
- 「都心にある」というだけで倍率が上がる病院もあり、注意が必要
次回予告:第6回ー基礎編ー 「なぜ志望科以外に興味がない人はアンマッチしやすいのか?」
アンマッチの原因その③、
「志望科以外に興味がない学生は、なぜ敬遠されるのか?」をテーマに掘り下げていきます。この次もサービス、サービス!