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基礎編第4回

なぜアンマッチは男が多い?

〜国家試験合格率という“現実”が、病院の選考に影響している〜

思い出してみてください。アンマッチした先輩って、男の先輩じゃなかったですか?

僕自身も、アンマッチの話を聞くたびに、ほとんどが男性です。

「病院の上の先生が女好きなのか?」なんて冗談のような理由が出てくることもありますが、

僕はもっと現実的な理由があると考えています。

それは――

「男の方が国家試験に落ちやすいから」。

病院は“落ちない人”を選びたい

まず大前提として、マッチングで病院が選んだ学生が国家試験に落ちた場合、

その病院は空き枠を出すことになります。

その穴を埋めるために、3月に再度採用試験を行う必要があり、

採用担当の先生はまた面接対応に時間を取られ、病院内もバタつきます。

つまり病院側は、「国試に受かってくれる学生」を選ぶことが絶対条件なのです。

特に倍率がある人気病院であればあるほど、

「この子なら絶対に落ちない」という安心感を優先して選びたいという空気が強くなります。

「最後の1枠、どっちにするか」という場面になったとき――

「女子のほうが国試に受かる可能性が高いから、こっちにしておこう」という判断になっても、不思議ではありません。

国試合格率の“男女差”

医師国家試験の合格率は「全体で約90%」とよく言われますが、実はその中に明確な男女差があります。

直近10年分の国試合格率のデータ

回次実施年全体合格率男性合格率女性合格率
第119回2025年92.3%91.8%93.1%
第118回2024年92.4%91.7%93.6%
第117回2023年91.6%91.0%93.0%
第116回2022年91.7%90.8%93.4%
第115回2021年91.4%90.4%93.4%
第114回2020年92.1%91.2%94.0%
第113回2019年89.0%89.2%91.5%
第112回2018年90.1%89.5%91.8%
第111回2017年88.7%88.2%90.7%
第110回2016年91.5%90.8%92.9%

ご覧のとおり、毎年女性のほうが数ポイント高い合格率を示しているのです。

つまり、同じ大学・同じ学年でも、"男子というだけで“国試不合格のリスクがある”と見られてもおかしくないのです。

「性格」ではなく「確率」の話

ここで言いたいのは、性格がどうとか、女子が優れているとか、そういう話ではありません。

これは完全に「確率」の話です。

病院は、毎年「必ず定員を埋めたい」と考えており、

選考の終盤になればなるほど、“より安全な方”を選ぶ傾向が強まるのです。

倍率の高い病院ほどその傾向は顕著で、

国家試験合格率の違いという冷静でドライな基準が、アンマッチ率の差にも直結していると考えるべきです。

まとめ

  • 病院は「国試に落ちない人」を選ばなければならない
  • 直近5年すべてで、女性の国試合格率の方が高い
  • 結果として、「男子=リスクがある」と見なされやすい構造ができている

次回予告:第5回ー基礎編ー 「なぜ要望・要求が強い人はアンマッチしやすいのか?」

アンマッチの原因その②、

「要望・要求が強い学生がなぜ敬遠されるのか?」をテーマに掘り下げていきます。

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